カザーレモンフェッラートからすぐ、サンジョルジョモンフェッラート。
1984年よりブドウ栽培、ワイン醸造を続けるダニエーレサッコレット。畑はサンジョルジョの町に点在する約10ha、畑ではさも当然のように農薬や化学肥料は使わず、堆肥も数年に1度使う程度。畑の自然環境を尊重した栽培を行っている。
ブドウはバルベーラを中心にグリニョリーノ、フレイザ、ティモラッソといったモンフェッラートの地域品種が中心で、珍しいブルッサネッロ(リースリング×トカイ、アレッサンドリアに古く残るブドウ)も栽培。ボトル詰めされるのは生産量の約20%。わずか20000本程度という少なさ。
生産の約8割はボトル詰めすることなく量り売りにしてしまうダニエーレ。「自分で納得できるものだけをボトリングする」と言い切る、その「こだわりの深さ」こそ、サッコレットの真髄といっても過言ではない。

ダニエーレ曰く、果実の完熟とは、ブドウ樹としての種の繁栄という役割を持っている。果実を限界まで樹上に残し、完熟しきったブドウのみを選別して収穫。やや若い果実、種子の完熟が見込めない部分はそのまま樹に残し、すべて量り売りへと回してしまうという徹底ぶり…。そのためボトル詰めされる生産量は20000本に満たない少なさ。

樹上にて果実ではなく種子の完熟を遂げたブドウのみを収穫するダニエーレのフィロソフィ。年によっては樹上で脱水が始まるほどに熟成したバルベーラ。そしてブドウの持つ要素を最大限に引き出すため、50日を超えるマセレーション(果皮浸漬)。年によっては2カ月を超えることもある。それは、バルベーラに限ったことではなく、同様にグリニョリーノ、フレイザにおいても全く同じ考え。「グリニョリーノは一般的に短期間の醸ししか行わない。軽い色合い、軽い味わいから川魚に合わせたり、白ワインのような飲み方をされてきた歴史がある。しかし、それはグリニョリーノの持つ≪タンニンの質の違い≫を理解していないだけとしか思えないんだ。実際に私のグリニョリーノは50日近く果皮を醸しているけれど、グリニョリーノの個性や香りを全く失っていないだろ?さらに言えば、≪それ以上の要素≫のほうが豊富にある」。
固定観念に囚われない、ある意味特殊な彼のグリニョリーノには、他の生産者には感じえない深みを持ったワイン。 当然のことながら、それだけ果皮や種子からの抽出を行えば、強いタンニンを含んでいることも明らか。ワインとして完成するまでに長い時間を要するのは必然ともいえる。それももちろん、当たり前のように理解しているダニエーレ。ボトル詰めまでに最低でも24カ月以上、ヴィンテージによっては4年以上もの期間熟成期間を取るという徹底ぶり。バルベーラやグリニョリーノ、フレイザといったブドウの個性はもちろんそのままに、果実のもつ奥深さや多数の要素。さらには熟成によって生まれる「もう一つの個性」を備えてもいる。
それだけの労と手間をかけていながら、あくまでも「モンフェッラートのテーブルワイン」という立ち振る舞いと親しみやすさ。そして、すべてのワインはコルクではなく、スクリューキャップというこだわり。
「近年のコルクの価格高騰と反比例する品質の劣化、いくら努力して良いワインを造ったところで、すべてがコルクに台無しにされてしまう現実。だとしたら自然に任せるよりも、王冠やスクリューキャップのように人の手によって守る方が造り手のとしての責任を果たせると思うんだ。」

なんとも潔い考えを持っている。素晴らしい個性と異彩を放つ造り手。


ネッビオーロ60%、バルベーラ、フレイザ、シラー。4種のブドウを同 じタンクで、果皮と共に40日以上野生酵母による醗酵。木樽にて6年の熟成。

  • [ 商品コード ] 2712
  • サッコレット・ダニエーレ
  • 【2009】 ロッソ "クラシス"
自身の蔵の財政事情を顧みず,木樽にて6年もの熟成を経た後,さらに2年以上にも亘る瓶熟を施し,然るべきタイミングにてリリース…まさに良心の造り手です.何よりワイン生産者としての矜持を感じずにはいられません.
程好い熟成によりとてもエロティックなアニマル香,円熟初期を窺わせるタンニン.しかしピークにはまだほど遠いと思わせるボリューム…当初は一体どれだけパワフルだったのか.
まだまだ長く愉しめそうなこのキュヴェの,最初の飲み頃を迎えているようです.
  • [ 商品コード ] 2712
  • 価格3,150円(税込)
  • 在庫切れ

  • この商品について問い合わせる
  • 返品の条件につきまして
贈答品でご利用できます
一回のご注文で商品ごとに配送先を選べます

贈答品でご利用できます 化粧箱をご利用の際は左メニューの最上部にある贈答用箱からそれぞれお選び下さい
商品ごとに配送先を選ぶこともできます

※送料無料は配送先ごとの合計金額が30,000円以上からとなります。
本数または内容によっては複数個口で発送になります。
その場合、送料は、1個はこちらで負担させていただきますが、2個目以上はお客様でご負担になる場合がございます。
※もちろんご負担のないよう、梱包の努力致します。

中戸屋@中村のブログ「でれすけmario」
戻る
お休みの日
3月の営業日
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
4月の営業日
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
営業時間9:00-19:00
定休日は毎週水曜日です